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内向型が、無理せず「自分らしさ」を取り戻すための自己心理メディア

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内向型ラボの研究所

いじめや不登校を経験しました。
そのなかで人付き合いに慎重な「人見知りの内向型」として成長してきました。

長いあいだ「生きづらさ」を感じてきましたが、少しずつ過去を受け入れ、いまは自分らしいペースで前を向いています。

このブログ 【内向型ラボ ― わたしらしく生きるための自己心理メディア】 は、内向型が無理をせず安心して暮らすための工夫や考え方を、私自身の体験や心理学・科学の知見とともにまとめた場所です。

同じように悩む方にとって日々の中で小さな幸せを見つけるきっかけになれば嬉しいです。

運営者の学びと資格

介護福祉士(2024年取得)
介護士として5年間現場に従事し、人の心や生活に寄り添う経験を積みました。
こころ検定2級(2025年取得)
心理学の基礎から応用まで体系的に学び、心の健康に関する理解を深めました。

自己反省は悪いことじゃない|良い反省と悪い反省の分かれ道

水彩画のようなタッチで描かれた、額に手を当てて考え込んでいる人物のイラスト。自己反省や内省を象徴する。

自己反省は良いことなのだろうか。

それとも、必要以上に自分を追い詰めてしまう悪い習慣なのだろうか。

目覚まし時計のセットを忘れて寝坊した

大事な書類を置いたままにしていたら、紛失してしまった

買い過ぎてしまい、賞味期限内に食べきれない

部下を強く叱り過ぎて、後から自己嫌悪に陥る

反省にもさまざまな種類があるが、結論から言うと「ネガティブな反省」は成長につながりにくい傾向がある

だからこそ自己反省は、自分を責めるのではなく「次はどうするべきか」を考えることが最善、だと私は考える。

この記事では、自己反省のポジティブな面とネガティブな面、そして近似している「内省」について紹介する。

クロ

成長を基準にするニャ。

目次

自己反省とはなにか?

自己反省とは「自分の行動と、その結果を振り返ること」を指す。

ポジティブな自己反省

自己反省の良い点は、「過去の自分を客観的に見つめ直せる」ことにある。

反省のきっかけが「自分の行動」にあっても、「他者からの影響」にあっても、問題はない。

自分の行動を振り返る姿勢そのものが、前向きな価値を持つからだ。

失敗の原因を突き止め、改善し、次に活かす仕組みをPDCAサイクルというが、自己反省はその出発点にもなり得る。

ポジティブな自己反省の例

失敗したが、次はどうすれば成功できるだろうか?

今回の失敗の原因は何だったのだろうか?

なぜ自分は「反省している」と感じているのだろうか?

このように、自身の成長や改善を目的とした自己反省は、非常に有益だ。

クロ

成長でも競争でも、前向きなら良いことニャ。

ネガティブな自己反省

ネガティブな自己反省の問題点は、「過去の出来事にとらわれ、自分を責め続けてしまう」ことにある。

反省のきっかけが失敗や他人の指摘であっても、思考の矛先が「行動」ではなく「自分自身」に向いてしまう。

結果として、改善策が見えなくなり、同じ反省を繰り返しやすくなる。

原因分析よりも感情が優先されるため、次に活かす行動が定まらない点が、ネガティブな自己反省の大きな特徴だ。

ネガティブな自己反省の例

なぜ自分は、いつも失敗してしまうのだろうか?

自分には、そもそも向いていなかったのではないか?

もう取り返しがつかないのではないか?

このように、自己否定に終始する自己反省は、成長や改善につながりにくい。

クロ

不安が強くなる状態ニャ…

自己反省の良い点と悪い点の違い。ポジティブな反省は未来と行動に向き、ネガティブな反省は過去と自己責めに向かう

内省との違いは?

内省とは、「自分の内面を強く意識し、深く考えること」を指す。

自己反省と内省は似ているが、ネガティブな自己反省が続くと、ネガティブな内省へとつながりやすい。

内省は「内面を深く考えること」

内省は、「自分の内面全体を深く考える」行為だ。

つまり、自己反省における表層的な「行動の結果を振り返ること」の延長線上にある。

内省の良い点は、自分自身をより立体的・客観的に捉える力が育つことだ。

内省の力

行動だけでなく感情や価値観にも目を向けることで、思考の幅が広がる

自分の判断や反応の癖に気づきやすくなる

他者の立場や感情を想像する力につながる

内省とは、単に考え込むことではなく「より良く理解しようとする思考姿勢」そのものだ。

過剰な内省は悪い方向にも?

人は一般的に、「良いこと」よりも「悪いこと」のほうが記憶に残りやすい。

この傾向は心理学で、ネガティビティ・バイアス(negativity bias)と呼ばれている。

この性質は内省にも当てはまり、考えを深めるうちに、ネガティブな思考が頭から離れなくなることがある。

こうした状態は負担が大きいため注意される傾向がある。

ネガティブな自己反省は、この思考を招きやすく、結果としてネガティブな内省につながる。

自己反省を「前向きに活かす」には

では、自己反省を日常生活や仕事の中で前向きに活かすには、どうすればよいのだろうか。

どこでも使える4ステップ

感情と現実を切り離す

なぜ失敗したのかを考える

具体的な改善策を考える

改善策を実行する。

目標の定め方を変える

まずは、自己反省の「目的」を見直すところから始めてみよう。

人が目標を定める際には、4つの考え方があることを示した理論がある。

それが、動機づけ心理学における「達成目標理論(Achievement Goal Theory:AGT)」だ。1

達成目標理論(Achievement Goal Theory)に基づく4つの目標タイプ

この理論では、「自分の成長を意識した努力」が、最も目標達成につながりやすいとされている。

つまり、自己反省においても「自分の成長」を基準に考えるほうが、結果的に良い成果を得やすくなる。

クロ

自己反省でも、マスタリー接近目標を持つニャ。

スクロールできます
目標タイプ説明
① マスタリー接近目標
(努力 × 自分基準)
自分の能力やスキルを高めることに意識が向いたタイプ。
② マスタリー回避目標
(現状維持 × 自分基準)
今あるスキルや知識を失いたくないという動機で行動するタイプ。
③ パフォーマンス接近目標
(努力 × 他者比較)
他者より優れていることを示すために努力するタイプ。
④ パフォーマンス回避目標
(現状維持 × 他者比較)
他者の評価を強く意識し、失敗を避けようとするタイプ。

自己反省を「言い換える」

人は、「言葉に備わったイメージ」に大きく左右される生き物だ。

「反省」や「反省会」という言葉には、どうしてもネガティブな印象がつきまといやすい。

そのため、自己反省を前向きに活かしたい場合は、言葉そのものを言い換える工夫も有効だ。

私が普段意識して使っている言葉は「次」である。

次はどうするか?

次に活かすにはどうすればいいか?

次につながる行動は何か?

このように「自己反省」という言葉を使わず「次」を基準に考えるだけでも、自然と未来志向へと切り替わる。

過去よりも「今と未来」

自己反省においては、「悪い考えにとらわれてしまう人」もいれば、「前向きに捉えられる人」もいる。

しかし、両者に共通しているのは、「誰もが失敗する人間である」という事実だ。

誰もが失敗するのだから、失敗そのものを過度に恐れる必要はない。

重要なのは「過去」ではなく「今」と「これから」をどうするかだ。

過去から何を学び、それを今と未来にどう活かすか。

そこにこそ、自己反省の本当の意義があると、私は考えている。

クロ

過去は「今と未来のため」にあるニャ!

まとめ|反省することは悪いことじゃない

自己反省は、自分を責めるための行為ではない。

行動や思考を客観的に見つめ直すことで「自分を客観視する力」が育ち、経験は「次につなげる成長」へと変わる。

ネガティブな感情に引きずられず、未来に目を向けた自己反省を意識することが、前向きな変化への第1歩になる。

✅ この記事のまとめ

  • 自己反省は「自分を責める行為」ではなく「次につなげるための思考」
  • 成長や改善を目的にした反省は、前向きな行動を生む
  • 過去にとらわれ過ぎる反省は、ネガティブな思考を強めやすい
  • 大切なのは「今、何を学び、次にどう活かすか」を考えること

免責事項

本記事は筆者の経験や公開された研究・書籍をもとにまとめた参考情報です。

内容を鵜呑みにせず、ご自身の状況や感覚と照らし合わせてお読みください。

ここで紹介する内容は、あくまで自己理解のヒントに過ぎません。

専門的な判断や緊急の対応については、ページ下部に記載した相談窓口もあわせてご確認ください。

参考文献

  1. 【新・動機づけ研究の最前線】
    上淵寿・大芦治(編著)/西村多久磨・篠ヶ谷圭太・稲垣勉・梅﨑高行・利根川明子・鈴木雅之(著) 北大路書房:2019年 ↩︎
水彩画のようなタッチで描かれた、額に手を当てて考え込んでいる人物のイラスト。自己反省や内省を象徴する。

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