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内向型が、無理せず「自分らしさ」を取り戻すための自己心理メディア

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自己紹介

内向型ラボの研究所

いじめや不登校を経験しました。
そのなかで人付き合いに慎重な「人見知りの内向型」として成長してきました。

長いあいだ「生きづらさ」を感じてきましたが、少しずつ過去を受け入れ、いまは自分らしいペースで前を向いています。

このブログ 【内向型ラボ ― わたしらしく生きるための自己心理メディア】 は、内向型が無理をせず安心して暮らすための工夫や考え方を、私自身の体験や心理学・科学の知見とともにまとめた場所です。

同じように悩む方にとって日々の中で小さな幸せを見つけるきっかけになれば嬉しいです。

運営者の学びと資格

介護福祉士(2024年取得)
介護士として5年間現場に従事し、人の心や生活に寄り添う経験を積みました。
こころ検定2級(2025年取得)
心理学の基礎から応用まで体系的に学び、心の健康に関する理解を深めました。

私の生存戦略|内向型11の指針

あなたは「自分らしくいられない息苦しさ」を感じたことがないだろうか?

私は、長いあいだ生きづらさを抱え、何度も立ち止まってきた経験がある。

「私には価値がない」と思い込んでいた

勉強も運動も人づきあいも苦手で、得意なものが見つからなかった

ただ1つ「考えること」だけは得意だと気付いた

内省を続けるうちに、少しずつ見えてきたものがある。

考えることが得意なら「私にとっての幸福」を追えばいいのではないか?

そうして「どうすれば穏やかに楽しく生きられるか」を探り続けた結果、生まれたのが「11の指針」だ。

大切にしたのは思いつきではなく「根拠」だ。

自分の経験や感情だけでなく、哲学・心理学・脳科学など、人間の仕組みを理解する視点を土台にしている。

だからこそ、同じように悩む誰かの背中をそっと押す道しるべになると信じて、このように言語化した。

11の指針の基本姿勢

「私が自分を理解して前に進む」ための哲学

同じ悩みを持つ内向型の人に役立つよう言語化

思いつきではなく、多様な学問の知見に基づく

この指針が生まれた経緯は、自己紹介ページにまとめている。

本記事は「正解」を示すものではなく「できない理由」を正当化するための逃げ道でもない。

私という1人の内向型が、試行錯誤の道を歩み続ける生存戦略の記録である。

目次

11の指針

自分らしく生きるために

〔土台:安心して生きる基盤〕

健康維持:心・体・つながりが満たされたウェルビーイングを追求する。
経済安定:お金を「自律の道具」とし、比較に頼らない最適化を追求する。

〔軸:自己の確立〕

自己受容:弱さも含めて自分をそのまま認め、否定から自由になる。
自己理解:性質・価値観・反応の仕組みを知り、ぶれない自分軸を育てる。

〔環境・関係:エネルギー戦略〕

環境選択:エネルギーを奪わない場所を選び、最適な刺激量で過ごす。
関係選択:深い関係を大切にし、自分をすり減らさない距離感を持つ。

〔適応・接続:孤独とつながり〕

孤独適応:1人の時間を力に変え、内的資源を育てながら整える。
社会接続:無理なく関わり、貢献感を通して社会とゆるやかにつながる。

〔推進力:人生の潤い〕

静かな挑戦:他者と比較せず、自分の歩幅で小さな成長を積み重ねる。
小さな幸福:日常の微細な喜びに気づき、心の栄養を満たす。
創出力:内側の思考や感情を外に流し、世界との接点をつくる。

クロ

「試してみよう」と思えるものがあれば、柔軟に選び取っていいニャ。

土台:安心して生きる基盤

まず安心できる土台がなければ、他の指針が揺らいでしまう。

完璧を目指すのではなく「どの方向を目指すか」という姿勢を知るだけで、生き方の軸は安定する。

①健康維持

健康は、私たちが持つ最大の資産だ。心身が弱れば、どんな努力も長くは続かなくなる。

ここでいう健康とは、単に「病気ではない」「弱っていない」という状態だけを指すものではない。

肉体的・精神的・社会的な側面が、いずれも満たされた状態(well-being)を意味する。

この考え方は「人々の健康水準を向上させる」ことを目的とする世界保健機関(WHO)の定義に基づいている。

また、「持続的な幸福(well-being)」を科学的に追究する学問分野として「ポジティブ心理学」がある。1

その中心的な理論のひとつが、次の5つの要素から構成される「PERMA理論」だ。

ポジティブ心理学|PERMA理論

Positive Emotion(ポジティブ感情):前向きな感情を経験していること

Engagement(エンゲージメント):今の活動に没頭できていること

Relationships(関係性):周囲の人々と本質的につながっている感覚

Meaning(意味・意義):生きる目的や価値を見出していること

Achievement(達成):何かを成し遂げた実感があること

この理論は「ポジティブな感情の追求」を前提とした、外向型が理想の社会で生まれた側面をもつ。
※ネガティブな側面にも目を向ける「第2世代ポジティブ心理学」も提唱されている

私は、PERMA理論も参考にしているが「外向型のように振る舞うこと」を推奨しない。

この指針における「健康維持」とは、「内向型が、内向型のままで、幸福を追求していく姿勢」を意味する。

私(内向型)の目指すウェルビーイング
  • 肉体的な健康:精神を安定させるための、睡眠・運動・食事を継続すること
  • 精神的な健康:自分らしく生きるための軸と確信を持っていること
  • 社会的な健康:自分らしさを保ったまま、「つながり」を感じられること

②経済安定

生きるうえで、お金は欠かせない要素だ。

ただし「穏やかな日常」を守るには、稼ぐ額そのものよりも、お金との向き合い方が重要になる。

お金は幸福に近づくための手段にはなるが、それ自体が幸福を保証してくれるわけではない。

重要なのは、お金をどんな視点で捉え、どう扱っているかだ。

投資や貯金といった手法に走る前に、まずは自分が立ち返るべき「土台」を明確にする必要がある。

経済安定の核心は、「お金の価値を再定義する」ことにある。

この視点を考えるうえで参考になるのが、海外で語られるFOMOとJOMOという概念だ。

取り残される恐怖(FOMO:Fear of Missing Out)

FOMOは、周囲と自分を比較し、「経済的・社会的に劣っているかもしれない」と不安や焦りを抱く心理だ。

しかし、これは終わりのないステータス比較ゲームに過ぎない。

なぜなら、いくら比較しても上には上がいる。不安が消えても次の比較が待っている。

あなたが今、もっとも欲しいものは何だろうか。

もし「高級品」や「他者からの賞賛」だと感じたなら、比較ゲームの渦中にいる可能性が高い。

そしてFOMOの対極に位置するJOMOは、比較ゲームを降りた先にある。

取り残される喜び(JOMO:Joy of Missing Out)

他者を過剰に気にせず、世間の評価を追わず、最新情報に振り回されない。それでも、静かに満たされている。

この考え方は近年生まれた言葉だが、その本質は2000年以上前の思想家『老子』の言葉にも見られる。

世の人々は輝いているが、私はひとり暗く沈んでいる。世の人々は利口だが、私は愚かである。

『老子』第20章

これらの言葉は、お金を比較ゲームの道具として使っても、幸福にはつながらないことを示唆している。

この視点と重なるのが、ギャラップ社が提唱する5つの幸福のうちの1つ「経済的ウェルビーイング」だ。

What Is Employee Wellbeing?(ギャラップ社公式)

経済的ウェルビーイングの鍵は金額ではなく、自分で経済をコントロールできているという感覚にある。

つまり、お金を使って幸せになるには「外的なステータス」ではなく「自律」のために、

そして「自分が心から大切にしたい経験」のために使う必要がある。

この指針における経済安定とは、「お金を自律のためにコントロールする」という姿勢を意味する。

軸:自己の確立

社会的な成功、署内での競争、そして他者との比較から生まれる優越感や劣等感に疲れてはいないだろうか

この指針でいう「軸」とは「自分軸」を持つことを意味する。

他者との比較から離れ「自分らしさを大切にする意思」を形づくる「自己受容」と「自己理解」が重要になる。

③自己受容

自分のことを「好き」と言えるだろうか。それとも「受け入れられない部分が多い」と感じているだろうか。

その場合、多くの啓発本では「ポジティブ思考(ポジティブシンキング)」が勧められる。

しかし、そのようなポジティブシンキングは、本当に本質を変えることができるのだろうか。

表面的な「肯定的な考え方・前向きな言葉」だけでは、深い部分のネガティブな情動に届かないこともある。

私の指針における「自己受容」とは、ネガティブな思考や感情も含めて自分を受け入れることを意味する。

陽気さも、陰気さも、易怒性も ── すべて、ありのままの自分を肯定すること。

大切なのは、悲しみや不安を否定するのではなく、そのエネルギーを力に変えることだ。

こうした感情は、深い共感や洞察へとつながる。2

感情と行動:「傷ついた・疲れた」と感じたら、否定せずに「ありのまま」受け止める。

承認から貢献へ:「特別でありたい」という欲求を認め「誰かの役に立つ形」へと転換する。

境界線を明確に:無理を避け自分のキャパシティを守る。他者と自分の境界をはっきりさせる。

この指針の核心となる考え方の多くは『セルフコンパッション』に基づいている。3

④自己理解

自己理解とは、良い部分も悪い部分も含めて「自分がどんな人間なのか」を深く知ることだ。

生まれ持った性質と、経験によって形づくられた性格の両方を丁寧に見つめることでもある。

どんな仕事に向いているか、不安になりやすいか起こりやすいか。陽気な性格か。

ここでの自己理解は、このような表面的なパーソナリティを知るだけではない。

自分が「どのような人間で、どのように世界を認識し、どのように社会と関わっているか」を把握することが本質だ。

私の自己理解
  • 生まれつきは外向型寄りの両向型
  • こだわりが強く、HSP気質を持つ
  • ルールに敏感で、新しい変化が苦手
  • 物事を「視覚的イメージ」で理解するクセがある
  • 物語が大好きで、倫理観の形成に強い影響を受けてきた

つまり、日記を書いて感情を言語化することだけが自己理解ではない。

根源的な「自己の純粋性」を捉え、自分の内面と外側に現れる態度(行動・反応)を一致させていく。

このプロセスこそが、自己理解の核心である。

本来はカウンセリングの領域に近い概念だ。

しかし私は、ビッグファイブ理論を応用すること個人でも十分に取り組めると考えている。4

環境・関係:エネルギー戦略

これまでは万人に共通する指針だったが、ここからはより「内向型」に焦点を当てた指針へと移っていく。

内向的な人にとって、環境と人間関係はそのままエネルギー消費の大きな要因になる。

だからこそ、「どこで過ごし、誰に心を許すか」を意識して選ぶことが重要になる。

⑤環境選択

内向型やHSPのような「刺激に敏感なタイプ」にとって、環境選びはとりわけ重要になる。

なぜなら、静かな環境は「回復のための場所」であるだけでなく、集中力や内省力を高める土台になるからだ。

この土台が整ってこそ、最大のパフォーマンスと創造性を引き出せる。

一方で、予測できない刺激は内向型やHSPにとって大きなエネルギー消耗を引き起こす。5

人にはそれぞれ「心地よい」と感じられるストレスレベルがある。

予測しない出来事が苦手だったり、大きな音に弱い人は、ストレスによって集中力や内省力が奪われやすい。

だからこそ、自分を理解し、自分に合った最適な環境を選ぶことが大切になる。

どの程度の騒音・わずらわしさ・労働負荷で「心地よいストレス」から外れてしまうのか。

自分の性質を知ることが、環境選択の第一歩となる。

基準の明確化:「心地よい」と感じる最小限の刺激量を、自分なりに言語化する。

能動的な選択:その基準に沿って、仕事・生活・趣味の環境を意識的に選び取る。

しかし、環境を自由に選べない場合もある。そのときは「刺激の入り方を調整」する必要がある。

すなわち、環境との境界線を引くことだ。

環境との境界線
  • 物理的な境界線:イヤホン、仕切り、座席位置の調整
  • 心理的な境界線:すべてに応えようとしない、雑音は「背景」と捉える

⑥関係選択

内向型であれば、自然と「浅い関係」より「深い関係」を求めることが多いだろう。

もしそうでなくても、それは単なる一つの性質であり、問題ではない。

進化心理学者ロビン・ダンバー博士によると、人間の関係性は大きく3つの領域に分けられるという。6

インナーサークル・親密圏:深くつながった家族や親しい友人

ミドルサークル・関係圏:友人や時々会う人

アウターサークル・集団圏:職場の仲間や知人

進化の観点では、人間はエネルギーの約60%をインナーサークルに費やすとされる。

このインナーサークルは最大でも15人ほどであり、内向型であればさらに少人数で満たされることも多い。

だからこそ「少数の大切な人を、そのまま大切にする」という姿勢が基本になる。

ただし「大切にする」とは、相手を自分の型にはめることではなく、相手の性質を理解し尊重することを意味する。

特に内向型と外向型の組み合わせでは、価値観の違いから摩擦が生じやすい。7

自分は美術館をじっくり見たいのに、相手は次々と別の場所に行きたがる。

自分は外出したいのに、恋人は家で過ごすのを好む。

こうした摩擦は、相手の性質を理解せずに自分の価値観を押し付けたときに起こる。

違いを前提に、お互いが歩み寄る工夫を持つことが大切だ。

適応・接続:孤独とつながり

内向型は、外向型よりも外に刺激を求めない分、孤独耐性がより強いと言われる。

だが、人は社会的な生き物であり「つながりの損失」は推奨されない。

しかし、「孤独を力に変える」「淡いつながりは残す」ことは、人生をよりよくしていくと確信している。

⑦孤独適応

内向型は、深く集中したり内省したりする傾向がある。これは言うまでもなく「1人の時間を活用できる資質」だ。

しかし、単に人との交流を避けるだけでは、孤独に適応しているとは言えない。

指針における「孤独適応」とは、孤立や引きこもりを選ぶことではない。

孤独の時間を受け入れ、孤独を資質に変え、エネルギーを創造性へと変える。

どんな状況でも自分らしさを保ち、他者を尊重しながらも自分軸を失わないことを指す。

つまり、この指針は「ロンリネス(Loneliness)を、ソリチュード(Solitude)に変える」ためのヒントだ。

物理的な孤独: 1人の時間を、趣味やエネルギーの回復に使う。

関係性の孤独: 他者受容を忘れない。しかし「ありのままの自分」も手放さない。

当然ながら「孤立」は推奨しない。この指針はあくまで、孤独の時間を力に変えるヒントに過ぎない。

孤独は、現代科学の領域でも「測定可能な現象」とされ、人類が本能的に避けようとする状態でもある。8

⑧社会接続

人はつながりを求める生き物だ。しかし、それは必ずしも「親密な関係性」に限られない。

社会と関わるうえで重要になるのが「親切心・自己貢献感」という視点だ。

「誰かの役に立っている」「社会に価値を提供している」と感じることに、人は深い充実感を覚える。

これは単なる感情ではなく、「人とのつながり」の重要性を示す根源的な要素だ。

「なぜ働くのか?」と尋ねられれば、多くの人はこう答えるだろう。

  • 生活するためにお金が必要だから
  • 趣味や嗜好に合っているから
  • 職場の人間関係が好きだから

どれも正しい。しかし、そこに「貢献している」という視点が加わると、働く意味はさらに深まる。

だからこそ「自分と社会と他者がつながり、貢献できている」という感覚が、社会接続の核となる。

お金のためだけでなく、「誰の役に立っているのか」を意識する。

そして最も重要なのは、自分の行動範囲だけでもいいから、淡いつながりを耕すことを忘れないことだ。

道行く人にあったら「笑顔で挨拶」をする。

飲食店で「ごちそうさまです」という言葉を忘れない。

同じ目的を持つゆるい集団に「所属」している感覚を育てる。

すなわち、社会接続とは、「社会に貢献できているという感覚」と「淡いつながりを持てている状態」を指す。

推進力:人生の潤い

内向型は静かな環境を好む。

しかし、静けさに閉じこもりすぎると、刺激の欠乏によって不安や無気力に陥ることがあるかもしれない。

大切なのは、安心の中にほんの少しの刺激と喜びを取り入れること。

静かな挑戦と小さな幸福で日常を力に変え創出力で社会とゆるやかにつながる。

推進力の「静かな挑戦・小さな幸福・創出力」の3つは、相互に作用する「ひとつの循環」のような関係にある。

いずれも「日常を豊かにする」という目的を持ち、その根底にある概念として私は「フロー」を重視している。9

フロー

時間を忘れるほど没頭した状態のこと。

内向型は集中力の深さから、この状態に入りやすい。

努力して目指すものではなく、心が満たされているときに自然と訪れる体験である。

⑨静かな挑戦

大きな成功を求めなくていい。小さな一歩でいい。

内向型は外向型よりも「考えて行動」する傾向があるため、歩みが遅いと揶揄されることもある。

しかし、社会と比較してはいけない。挑戦とは誰かに認められるためではなく、自分の成長のために行うものだ。

人は「意味ある目標のためなら特性と異なる行動を一時的に取ることができる」と考える理論が存在する。10
自由特性理論(Free Trait Theory)

ここでの静かな挑戦は「新しい自分の価値を見つけるために、特性をはみ出す一歩」だ。

  • 月に1度だけ外向型のように振舞ってみる
  • 苦手な分野に、少しだけ挑戦してみる
  • やったことのないことをやってみる

ただし、特性をはみ出す代償として心理的なコストが生じる。(restorative niche)

だからこそ、次に続く「回復の時間」をセットで考えることで、挑戦を継続させる秘訣になる。

⑩小さな幸福

日常の中にある、ささやかな喜びを見つける。

現代には娯楽があふれているが、それが幸福や休息につながっているとは限らない。

「無目的なSNS」「過剰なゲームプレイ」「興奮を呼ぶギャンブル」

こうした刺激は一時的な快楽をもたらすが、長期的には心を消耗させる。特に内向型は刺激に敏感だ。

だからこそ、身近な幸福に目を向けてほしい。

  • 起床後に朝日を浴びる
  • 自然の中を散歩する
  • 静かな部屋でコーヒーを飲む

特別なことをしなくても、日常には小さな幸福が隠れている。

小さな幸福は、日常の中に「回復のための余白」を見つけることでもある。

大切なものは、目に見えないんだよ

【星の王子様】サン=テグジュペリ (著) 河野万里子 (訳) 新潮社:2006年

内向型は感覚が敏感だからこそ、それを見つけやすいはずだ。

⑪創出力

内側にある思考や感情を、外に流す。

内向型は内側にエネルギーを注ぐため、深い思想や豊かな内的世界を育みやすい。これは大きな強みだ。

しかし、それを心の中に溜め込むだけでは活かしきれない。

表現として外に出すことで、他者との共鳴や新しい気づきが生まれる。

だからこそ、自分なりの「外に流す方法」を持ってほしい。

  • 日記やブログ
  • 詩や小説
  • 絵画やイラスト
  • 音楽
  • ハンドメイド作品

大きな作品である必要はない。小さな表現の積み重ねが、内向型の力を外へと広げていく。

「自分には趣味も技術もない」って思う人もいるかもしれないが、創出力に技術は関係ない。

ボランティアでも隣人への挨拶でも、街のごみ拾いや、誰かを励ますだけでもいい。

どんな行いにも「思考の流れ」は存在する。それを小さく形にすればいい。

最後に|指針を手放すために

ここから先は、これまで積み上げてきた指針そのものを、いったん相対化する時間である。

私たちのゴールは、そもそもどこに置かれているのだろうか。

指針はルールではなく、帰還点である

ここまで紹介してきた11の指針は、守るべき決まりごとでも、万人に当てはまる正解でもない。

同じ内向型であっても、人によって気質や育ち、置かれた環境、得意なことはまったく異なるからだ。

この指針はあくまで「私が前に進むための哲学」であり、あなたは必要なものだけを拾えばいい。

ひとつでも「これは自分に合いそうだ」と感じたなら、それを小さく試すだけで十分だ。

生き方には波がある。順調に進む日もあれば、立ち止まるしかない日もある。

そんなときは、この指針を「いつでも戻ってこられる場所」として思い出してほしい。

なお、内向型とはあくまで「性格の傾向」であり、役割や可能性を制限するものではない。

だからこそ、この指針が「自分を縛る戒め」にならないために、常に柔軟性を忘れないでほしい。

柔軟性

柔軟性とは「状況に応じて指針を手放す」こと。人によって気質も特性も、歩く速度も違う。

だからこの指針は「一部の内向型に有用かもしれない」実践哲学にすぎない。

自律への意志が、指針を超えていく

これらの指針は、あくまで「仮設の足場」であり「方向性を示すしるべ」である。

私たちはラベル(内向型・HSP)を手に入れると、そのラベルの檻に自らを閉じ込めてしまうことがある。

それは、私たちが「社会が決めた既存の道徳や善悪」に無自覚に支配されているからだ。

「私は内向型だから、こうすることが正しい」という思考は、形を変えた不自由である。

この指針ですら、あなたにとっては「いずれ古くなる哲学」であり、ひとつのラベルにすぎない。

人が真に「自律」したとき、ルサンチマンや既存の道徳、思い込み、社会のラベルからも解放される。

自分だけの「意志」を手に、最後は指針を放棄せよ

最後に残るのは、自らの意志で踏み出すという事実だけだ。

自らの意志で世界を解釈し「今、この瞬間」を肯定し続ける。

そのとき、あなたはもはや「内向型」という言葉に守られる必要すらない。

その瞬間にこそ、真の「自分らしさ」が完成する。

では、あなたは何者だろうか?

免責事項

本ページの内容は、運営者自身の体験および一般的な知識に基づいたものです。

私は医療・心理・経済の専門家ではなく、本記事は診断や治療、投資判断を目的としたものではありません。

内容を鵜呑みにせず、ひとつの参考としてご利用ください。

経済・健康・生活に関わる重要な判断(投資・税務・医療など)についても、必ず専門家にご相談ください。

また、記事中の情報は執筆時点のものであり、将来的な結果や効果を保証するものではありません。

ご自身の状況や価値観に合わせて柔軟に活用していただければ幸いです。

最終改訂日:2026年1月13日

参考文献

  1. 【ポジティブ心理学の挑戦 “幸福”から“持続的幸福”へ 】
    マーティン・セリグマン(著)宇野カオリ(訳)ディスカヴァー・トゥエンティワン:2014年 ↩︎
  2. 【悲しみの力 ―「悲しみ」と「切なる思い」が私たちを健全な人間にする】
    スーザン・ケイン(著)古草秀子(訳)ディスカヴァー・トゥエンティワン:2023年 ↩︎
  3. 【新・動機づけ研究の最前線】
    上淵寿・大芦治(編著)/西村多久磨・篠ヶ谷圭太・稲垣勉・梅﨑高行・利根川明子・鈴木雅之(著) 北大路書房:2019年
    【セルフ・コンパッション[新訳版] 有効性が実証された自分に優しくする力】
    クリスティン・ネフ(著)石村郁夫・樫村正美(訳)金剛出版:2021年 ↩︎
  4. 【こころ検定2級 公式テキスト(心理カウンセリング基本技能)】
    2024年(メンタルケア心理士講座教材)
    【Big Fiveパーソナリティ・ハンドブック 5つの因子から「性格」を読み解く】
    谷伊織・阿部晋吾・小塩真司(編著)福村出版:2024年 ↩︎
  5. 【敏感すぎる私の活かし方 高感度から才能を引き出す発想術】
    エレイン・N・アーロン(著)片桐恵理子(訳)パンローリング:2020年 ↩︎
  6. 【孤独の本質 つながりの力 ― 見過ごされてきた「健康課題」を解き明かす】
    ヴィヴェック・H・マーシー(著)樋口武志(訳)飛鳥新社:2023年 ↩︎
  7. 【MBTIへのいざない ユングの「タイプ論」の日常への応用】
    R.R.ペアマン・S.C.アルブリットン(著)岡田由紀(訳) ↩︎
  8. 【世界の最新メソッドを医学博士が一冊にまとめた 最強脳のつくり方大全】
    ジェームズ・グッドウィン(著)森嶋マリ(訳)文藝春秋:2024年 ↩︎
  9. 【フロー体験 ─ 喜びの現象学】
    M.チクセントミハイ(著)今村浩明(訳)世界思想社:1996年 ↩︎
  10. 【内向型人間のすごい力 ─ 静かな人が世界を変える】
    スーザン・ケイン(著)古草秀子(訳)講談社:2015年 ↩︎
目次