身体は資本であり、運動は未来への投資であり、筋トレは科学である。
以前から運動(ジョギングや筋トレ)は続けていたものの、セミリタイアをきっかけに習慣は大きく変化している。
セミリタイア後に運動習慣が変わった理由については【以前の記事】で書いたが、具体的にどう変化したのか。
結論から言うと、介護士時代から大幅に筋トレの質と量が上がった。
それに加えて、一生歩き続けられる身体作りを中心とした生活を心掛けている。
この記事では、私が考える運動の目的や科学的根拠をもとにした筋トレ方法や価値観を整理したい。
そして現在実践している運動ルーティンを紹介していく。
目次
セミリタイア後の運動習慣
介護士として働いていた頃は運動といえばジョギングが中心で、筋トレはたまに行う程度だった。
セミリタイア後、大きく変わった点は次の二つである。
セミリタイア前後の運動の変化
ジョギングは週1回程度に減らし、有酸素運動の中心をスピンバイクに変更。
筋トレに充てる時間を増やし、内容も本格的なものへ変更。
運動に対する昔と現在の考え方
以前の私は、単純に「走るのが好き」という理由でジョギングを続けていた。
筋トレも好きだったが、夜勤のある介護士という仕事ではなかなか時間や体力を確保できない。
「体を壊さないこと」を考えると、行えても週1回程度だった。
しかも自重トレーニングが中心で、十分に負荷をかけられなかった。
というより介護業務による精神的・肉体的な疲労が大きかったのである。
セミリタイアした現在は、その制約がなくなり、本格的な筋トレに取り組めるようになった。
一方で、アルバイトとしてホテル清掃を週3日続けているため、将来的な膝への負担は意識している。
そのため、有酸素運動の中心はジョギングからスピンバイクへ切り替えた。
健康と筋肉を目的にした運動へ
運動に対する考え方も、「趣味」から「趣味と健康のため」へと明確に変わった。
近年では、骨格筋は体を動かすだけでなく、内分泌機能を持つ組織としても注目されている。
運動によって筋肉が収縮すると、さまざまな生理活性物質が分泌され、その代表例がマイオカインである。
筋肉が収縮するとき、細胞からマイオカインという小さなシグナル伝達タンパク質が放出される。
これは甲状腺が体重やエネルギーレベル、内部体温を調節するホルモンを放出するのに似ている。
ガブリエル・ライオン『筋肉が全て』
マイオカインには、抗炎症作用や代謝・免疫機能との関わり、
さらには気分や認知機能にも良い影響を与える可能性が研究されている。
マイオカイン以外にも、筋肉が健康に重要な役割を果たしていることは多くの研究で示されている。
有酸素運動によるBDNFレベルの上昇は有名だニャ。
もちろん科学に絶対はない。研究が進めば新たな知見や異なる側面が見えてくることもある。
だからこそ、一つの情報だけを鵜呑みにするべきではないし、知識はアップデートし続けなければならない。
しかし今の私にとって、筋トレと有酸素運動を生活のルーティンに取り入れない理由は見当たらない。
科学的根拠から考える筋トレ
では実際に、どのように筋トレを組み立てればよいのだろうか。
また、有酸素運動とはどのようなバランスで取り入れるべきなのだろうか。
ここからは、私がトレーニングメニューを組み立てる際に意識している「目的と考え方」を紹介する。
なお、私は運動指導の専門家ではない。
あくまで科学的な情報を参考にしながら、自分自身の目的に合わせて組み立てた内容である。
そのため、ここから先は一つの参考例として読んでいただければ幸いだ。
ACSMの指針と筋トレの目的
筋トレの科学的根拠を調べるなら、どこを参考にすればよいのだろうか。
SNSでは、「その種目は効かない」「自宅よりジムのほうが良い」といった情報を目にすることが多い。
そんな中、2026年3月にACSMのレジスタンストレーニングに関するポジションスタンドが更新された。
ACSM:米国スポーツ医学会
ポジションスタンド
多くの研究結果をもとに専門家が現時点での知見をまとめた、科学的根拠に基づく指針である。
前回(2009年)から17年ぶりに改訂。
筋トレ(レジスタンストレーニング)に関する情報を調べるなら、まず参考にしたい資料の一つだ。
ACSM Position Stands(ACSM公式サイト)
トレーニングの強度や頻度だけでなく、「そこまで細かく気にしなくてもよいこと」についても整理されている。
筋トレに興味がある人なら、一度目を通しておく価値は十分にある。
なお、私が筋トレで目指しているのは、健康維持を前提とした筋力向上・筋肥大(貯筋)・パワーの維持である。
継続できる強度と疲労管理
筋トレを行う上で、私が意識している指標は3つある。一つ目はRIRという指標である。
RIR(Reps in Reserve)
1セット終了時に「あと何回できたか」を表す指標。
筋力トレーニングでは、RIR1〜3回程度を残す強度が一般的に推奨されている。
私は10回で限界になる重量を設定し、基本的には8回程度を目安に行っている。(ACSM参照)
(自重トレーニングの場合は、動作の時間や回数で負荷を調整する)
そして故障を避けるために、フォームが少しでも崩れた場合は回数に関係なく、そのセットを終了する。
二つ目の指標は、トレーニング頻度である。私は一つの部位を週2回程度刺激できるように調整している。
三つ目は、休む勇気である。疲労が抜けていない、または少しでも違和感を感じた場合は絶対に無理をしない。
筋トレ中に特に意識するべきはフォームとブレーシング(腹圧)であり、重量と回数、効率は二の次だ。
私の場合、クランチやレッグレイズ系(体を折り曲げる種目)は腰に不安があるため行わない。
効率だけを求めるのではなく、怪我を避けながら継続できる範囲で積み重ねることが大事だ。
実践しているトレーニング
ここからは、私が実践している運動ルーティンを紹介する。
あわせて、トレーニングの効果を高めるために意識している食事や回復習慣についても紹介していく。
自宅中心で組み立てた筋トレ計画
私は自宅を中心に筋トレを行っている。
ジムへ移動する時間が必要なく、自分のペースで継続できる点が大きなメリットだ。
ACSMのポジションスタンドでも、筋力向上のためには必ずしも特定の器具が必要というわけではい。
フリーウェイト・マシン・チューブなど、目的や好みに応じて自由に調整しても極端な差はないとされている。
実家でのセミリタイア生活という環境もあり、一部屋をトレーニング専用スペースとして使えるようにした。
ただし、木造住宅では床への負担も考慮する必要があるため、バーベルではなく可変式ダンベルを中心にしている。
自宅にあるトレーニング器具
懸垂マシン・可変式ダンベル・トレーニングベンチ・アブローラー・スピンバイク
補助器具:パワーグリップ・リストラップ・トレーニングベルト
現在の週間スケジュールは次の通り。
筋トレ週4日:上下分割法(上半身2回・下半身2回)
計画している有酸素運動3日:①中程度・②中程度・③高強度(HIIT・スピンバイク)
ホテル清掃のアルバイトによる活動量や散歩趣味もあるため、有酸素運動とのバランス調整は難しい。
しかし、現在はこの形が疲労や体調との釣り合いが取れているため、しばらくはこのスタイルを採用したい。
食事と回復を含めた習慣づくり
筋肉を維持・向上させるためには、トレーニングだけでなく食事と睡眠(回復)も重要である。
私に限らず、筋肉を意識するだけで健康的な生活習慣が出来上がる。
私は何事もルーティン化するのが大好きなので、一度決めてしまえばほぼ実行できる。
ただし、食事内容を細かく管理(ボディビル的な栄養管理)しているわけではない。
私が意識しているのは、1日の中で基本的に摂る食品を決めておくことで、カロリーはあまり気にしない。
炭水化物は自然と取れるため、野菜果物、メインとなるタンパク質(肉と魚)、良質な脂質を意識する。
タンパク質量は体重あたり1.5g前後(ACSM参照)になるように調整する。
一日で必ず食べると決めている食品群
ホエイプロテイン1杯:納豆1パック:卵2個:豆腐半丁:減塩梅干し(手作り)
ギリシャヨーグルト200g:乳清(ギリシャヨーグルト作成時に出るホエイ)
油はオリーブオイルを使用。ミックスナッツ(手のひら程度)
睡眠については、21時就寝・5時起床のリズムを基本としている。
その他の習慣としては、起床後の朝ヨガ、運動前のラジオ体操第一第二をしている。
まとめ:健康に生きるための運動
運動は健康維持に欠かせない。しかし、どれだけ効果的な方法でも、継続できなければ意味がない。
私の場合は、運動を習慣化することや、ルーティンを組み立てることが性格や生活スタイルに合っていた。
そのため、ここまで細かく計画を立てて実践できている。
しかし、誰もが同じ方法を行う必要はない。
週1回のウォーキングや簡単な自重トレーニングでも、健康維持という意味では十分に価値がある。
大切なのは、科学的な情報を参考にしながら、自分の生活の中で無理なく続けられる方法を見つけることだと思う。
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